【職人解説】イエベ・ブルベで選ぶジュエリー素材|ゴールド・シルバー・真鍮の肌馴染みと選び方
ジュエリーブランド「WAS KNOT WAS」代表の越智です。
兵庫県明石市のアトリエを拠点に、デザイナーと職人の視点を交え、細部にこだわって製作したジュエリー・アクセサリーの魅力を発信しています。
「ゴールドとシルバー、どちらを買うか迷ってしまう」
「気に入って買ったリングなのに、着けてみるとなんだか手元から浮いている気がする……」
ジュエリーを選ぶ際、このような素材の色味や肌馴染みに関するお悩みを抱いたことはありませんか?
自分に似合う金属を見極める大きな鍵となるのが、肌の土台となる色味である「パーソナルカラー(イエベ・ブルベ)」です。自分の肌タイプを知ることで、手元のジュエリー選びがより楽しくなるだけでなく、自分に合っている素材選びが容易になります。
今回は職人の視点から、パーソナルカラーの基本とセルフチェック法、各金属素材の特徴、そして「好きな素材」を自然に肌へ馴染ませるプロの仕立てテクニックについて詳しく解説いたします。
パーソナルカラーの基本(イエベ・ブルベと肌の相性)
パーソナルカラーとは、その人が生まれ持った肌や髪、瞳の色と調和する色の傾向のことです。大きく分けると「イエローベース(イエベ)」と「ブルーベース(ブルベ)」の2つのタイプに分類されます。
イエベ・ブルベを見極める「アンダートーン」とは?
アンダートーン(undertone)とは、肌の表面の色(オーバートーン)の下に潜む、肌本来のベースカラーのことです。日焼けや季節、体調によって表面の色味は変わっても、アンダートーンは生涯を通じてほぼ変わりません。
- イエローベース
肌の下に黄みが感じられるタイプです。
温かみのある印象で、ゴールド系の金属やアースカラーが自然に馴染みます。手のひらが黄色〜オレンジ寄り、手首の血管が緑っぽく見える、白目がアイボリー寄り、といった傾向があります。 - ブルーベース
肌の下に青みやピンクみが感じられるタイプです。
クリアで涼やかな印象で、シルバー系の金属やパステルカラーが美しく引き立ちます。手のひらがピンク〜赤み寄り、手首の血管が青〜紫に見える、白目が青白い、といった傾向があります。
【簡単5項目】あなたはブルベ?イエベ?セルフチェック表
ご自身のアンダートーンを確認するために、まずは以下のチェック項目を参考に手元や身体的特徴を観察してみてください。
| チェック項目 | イエローベースの傾向 | ブルーベースの傾向 |
|---|---|---|
| 手首の内側の血管の色 | 緑っぽく見える | 青〜紫っぽく見える |
| 手のひらの色味 | 黄み・オレンジ寄り | ピンク・赤み寄り |
| 白い服を着たときの印象 | アイボリーの方が肌に馴染む | 純白(スノーホワイト)の方が映える |
| 日焼けしたときの傾向 | 小麦色になりやすい(黒くなる) | 赤くなりやすい(定着しにくい) |
| 似合うリップ・チークの色 | コーラル・オレンジ系 | ローズ・ピンク系 |
金属素材ごとの特徴と肌馴染み(ゴールド・シルバー・真鍮)
ジュエリーに用いられる代表的な金属素材は、色味や質感によって相性の良い肌トーンが異なります。
イエローゴールド(K18YG / K10YG)・真鍮(BRASS)
- 相性:イエベにベストマッチ
- 特徴:黄金色の華やかさと温かみを持つイエローゴールド(K18YG / K10YG)や真鍮は、イエベの肌に力強い輝きとまとまりを与えてくれます。
特にK18YGの深い黄みや、真鍮特有のアたたかみのある落ち着いた質感は、手元を健康的に見せてくれます。
ピンクゴールド(K18PG / K10PG)
- 相性:柔らかいトーンのイエベ・ブルベ双方に親和性
- 特徴:肌なじみが良く、柔らかな印象を与えるピンクゴールド(K18PG / K10PG)は、肌に自然な血色感をプラスしてくれます。黄色みと赤みのバランスが優しいため、パーソナルカラーを問わず取り入れやすい素材です。
シルバー(SV925 / SV950)・プラチナ(PT900)・ホワイトゴールド(K18WG)
- 相性:ブルベにベストマッチ
- 特徴:すっきりとした清涼感と引き締め効果を持つシルバー(SV925 / SV950)やプラチナは、ブルベの持つ透明感を美しく際立たせてくれます。凛とした洗練された手元を演出したいときに最適です。
「好きな金属」と「似合う金属」が違うときの工夫(職人テクニック)
「ブルベだけど、ゴールドのリングを着けたい」「イエベだけどシルバーの武骨さが好き」というように、診断結果とご自身の好みが異なる場合もあります。
その際は、職人の視点による表面テクスチャーやコーディネートの工夫で、自然に馴染ませることが可能です。
表面テクスチャー(つや消し・マット・槌目)で光を柔らかくする
鏡面(つや出し)仕上げの金属は輝きが強く、肌色とのギャップが出やすい傾向があります。
マット加工(つや消し)や槌目(つちめ)を施すことで光の反射が柔らかくなり、本来は肌に浮きやすいトーンの金属であっても驚くほど手元に馴染みます。
ミックスコーデ(異素材コンビ)で調和させる
ゴールドとシルバーを重ね付けしたり、1つのアイテムの中に異なる素材を組み合わせたコンビカラーを取り入れたりするレイヤードのテクニックです。素材同士が調和し、パーソナルカラーの境目をやわらげてこなれた印象を作ることができます。
From the WAS KNOT WAS Atelier
パーソナルカラー診断はあくまで自分を魅せるためのガイドラインであり、「好きなものを身に着ける」という直感もジュエリー選びにおいては非常に大切です。
素材の持つ魅力と、仕上げ(テクスチャー)の工夫を掛け合わせることで、性別やパーソナルカラーの枠を超え、どんな金属でもジェンダーレスに自分らしく楽しむことができます。
WAS KNOT WASのアトリエでは、シルバーやゴールド・プラチナ・真鍮など、様々な素材やテクスチャーで仕立てた作品を取り揃えております。仕上げ(つや消しや槌目など)のご変更やカスタムにつきましてもご相談を承っております。
ご不明な点やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
「似合う色ではなく、好きな色を選ぶ」それも立派な正解です。
Written by Hideo Ochi(WAS KNOT WAS Designer / Craftsman)






