マリッジリング(結婚指輪)に向く素材とは?失敗しない素材選びと肌になじむカラーの選び方【職人解説】
ジュエリーブランド「WAS KNOT WAS」代表の越智です。
兵庫県明石市のアトリエを拠点に、デザイナーと職人の視点を交え、細部にこだわって製作したジュエリー・アクセサリーの魅力を発信しています。
人生の節目に選ぶマリッジリング。
毎日、そしてこれから何十年と身につけるものだからこそ、耐久性や変色のしにくさはもちろん、ご自身の「肌の色(パーソナルカラー)」になじむ素材や、どんなシーンにも寄り添うデザインを選びたいものです。
今回は、そもそもマリッジリングとはどのような存在なのかという基本をはじめ、向いている素材の特徴やパーソナルカラー(イエベ・ブルベ)に合わせた選び方のポイントを職人の視点からわかりやすく解説いたします。
そもそもマリッジリング(結婚指輪)とは?
マリッジリング(Marriage Ring)とは、結婚の証としておふたりが互いに交換し、日常的に身につける指輪のことです。
婚約の記念として贈られる「エンゲージリング(婚約指輪)」が華やかなダイヤモンドなどをあしらった特別感のあるデザインが多いのに対し、マリッジリングは「これからの人生を共に歩む誓い」として、日常の中で長く着け続けることを前提として作られます。
毎日身につけるからこそ「多様なシーンに馴染むデザイン」が重要
マリッジリングは、自宅で過ごすプライベートな日常はもちろん、ビジネスシーンや冠婚葬祭などのフォーマルな場、友人との外出まで、あらゆる場面で常に手元にあり続ける特別な存在です。
そのため、派手すぎず主張しすぎない「シンプルさと上質さ」を兼ね備えたデザインを選ぶことが大切です。
- カジュアルな日常:手元に程よい温かみを生み出し、普段着のファッションにも自然に溶け込みます。
- ビジネスシーン:オフィスや取引先でも悪目立ちせず、誠実で落ち着いた印象を与えます。
- フォーマル・冠婚葬祭:上品で控えめな輝きが、フォーマルな装いのマナーを損なうことなく品格を添えます。
手仕事ならではの細やかな質感(槌目模様・つや消しなど)を取り入れることで、シンプルでありながらもさりげない個性と味わいを感じられるリングに仕上がります。
マリッジリングに向く代表的な素材と特徴
結婚指輪として選ばれる素材には、長年の着用に耐えうる耐久性と変質のしにくさが求められます。多くの方に選ばれている素材は以下の2つです。
1. プラチナ(Pt900)
- 特徴:深みのある白銀色の輝きが魅力で、ブライダルリングの王道素材です。
- メリット:変色や変質に非常に強く、酸や日常の薬品にも反応しません。純度が高く金属アレルギーを起こしにくい点も、生涯愛用できるジュエリーとして選ばれ続けている理由です。
2. ゴールド(K18)
- 特徴:華やかさと温かみのある輝きを持ち、イエローゴールドやピンクゴールドなど色合いのバリエーションが豊富です。
- メリット:純金に銀や銅を混ぜたK18(純度75%)は、しっかりとした強度があり日常使いに適しています。独特の上品な色合いで、自分らしさを表現できる素材です。
※シルバーや真鍮について
ファッションリングとして選ばれるシルバーや真鍮も魅力的ですが、変色しやすく定期的にお手入れが必要なため、手入れの手間を減らし長年着け続けるマリッジリングには、プラチナやK18ゴールドが一般的に推奨されます。
肌の色(イエベ・ブルベ)で選ぶ!パーソナルカラーに合うリングカラー
「自分に似合う色が分からない」という方は、ご自身の肌のパーソナルカラーを意識して素材を選ぶとよいでしょう。
パーソナルカラーとは?
パーソナルカラーは生まれ持った肌・髪・瞳の色と調和する色のことです。
これらの要素は遺伝的に決まるため、似合う色も人それぞれ異なります。適切な色を選ぶと、顔全体が明るく健康的に見え、シミやくすみも目立ちにくくなるのです。大まかに黄み寄りのイエローベースと、青み寄りのブルーベースの2つに分かれます。
アメリカの色彩学者ジョハネス・イッテンが提唱したこの概念は、今やメイクや服選びに欠かせない重要な知識となっています。
イエローベースの方
- 肌の特徴:黄みがかった温かみのある肌トーン、手の血管が緑っぽく見える傾向。
- おすすめ素材:K18イエローゴールド、K18ピンクゴールド
- 理由:肌の黄みとゴールドの温かな輝きが調和し、手元を健康的に明るく見せてくれます。肌なじみが良く、リングだけが浮いてしまうのを防ぎます。
ブルーベースの方
- 肌の特徴:青みがかった透き通るような肌トーン、手の血管が赤紫〜青っぽく見える傾向。
- おすすめ素材:プラチナ(Pt900)、K18ホワイトゴールド
- 理由:すっきりと凛とした印象のプラチナやホワイトの色合いが、肌の透明感を引き立てます。手元にクールで上品な輝きを添えてくれます。
迷ったときや、おふたりの好みが分かれたときは?
パートナーとお互いに肌のトーンや好みの色が異なる場合でも、無理に素材を揃える必要はありません。
同じ「槌目」などのテクスチャーや形状でお揃いにし、素材は各自の肌になじむもの(パートナーはプラチナ、ご自身はゴールドなど)を選ぶ。ジェンダーレスなデザインを取り入れて自由な発想で組み合わせるスタイルのペアリングも選択肢の一つです。
マリッジリングの素材・デザイン選びで大切な3つのポイント
- 日常のライフスタイルに合っているか
手仕事を多くされる方や、傷を気にせずデイリーに使いたい方は、強度が高く傷が自然になじむ「つや消し加工」や「槌目仕上げ」を施すのも一つの方法です。 - 長年愛用できる耐久性とアフターケア
将来的にサイズ直しが可能か、磨き直しができる素材かどうかも重要な確認ポイントです。 - 直感的な「好き」と「肌なじみ」のバランス
パーソナルカラーはあくまで目安です。実際に指に通したときに肌に合っている感覚や、ご自身の愛着を第一に選ぶことが後悔しないコツです。
From the WAS KNOT WAS Atelier
マリッジリングは、おふたりのこれからの歩みに寄り添う大切なジュエリーです。
素材ごとの特性や肌なじみ、仕上げの組み合わせ(鏡面やつや消し、槌目など)によって、その表情は無限に広がります。
WAS KNOT WASでは、職人が丁寧に一点一点お仕立てしております。「自分たちの肌に合う素材を確かめたい」「デザインはお揃いで素材を変えたい」などがございましたら、ご相談ください。
Written by Hideo Ochi(WAS KNOT WAS Designer / Craftsman)








