【金属アレルギーが気になる方へ】ジュエリー素材の選び方と基礎知識|職人がわかりやすく解説
ジュエリーブランド「WAS KNOT WAS」代表の越智です。
兵庫県明石市のアトリエを拠点に、デザイナーと職人の視点を交え、細部にこだわって製作したジュエリー・アクセサリーの魅力を発信しています。
「指輪を着けると皮膚がかゆくなる」「金属アレルギーかもしれないけれど、おしゃれを楽しみたい」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
金属アレルギーは、汗や皮脂によって金属から溶け出した「金属イオン」が皮膚のタンパク質と結合し、免疫反応を起こす遅延型(Ⅳ型)アレルギーです。
今回は、金属アレルギーが起こる仕組みと、ジュエリーに用いられる素材(プラチナ・ゴールド・シルバー・真鍮)ごとの特徴、アレルギーのリスクを抑えながら長く愛用するための素材選びのポイントを職人の視点からわかりやすく解説いたします。
金属アレルギーが起こる仕組みと「割金」
純粋な金属(純金や純プラチナなど)は非常に柔らかいため、そのままでは変形しやすくジュエリー加工に適していません。そのため、ジュエリーとして十分な強度や扱いやすさを持たせるために、別の金属を混ぜ合わせる「割金」を加えるのが一般的です。
金属アレルギーは、この「主となる金属」ではなく、強度調整のために混ぜ込まれた割金に反応して発生するケースがほとんどです。
アレルギーを起こしやすい金属・起こしにくい金属
- 起こしやすいとされる金属:ニッケル、コバルト、クロム、亜鉛など
- 比較的起こしにくいとされる金属:プラチナ、金(ゴールド)、銀(シルバー)、チタン、タンタル、サージカルステンレスなど
素材(地金)ごとのアレルギーリスクと特徴
WAS KNOT WASで取り扱う主な素材について、アレルギー視点での特徴をまとめました。
プラチナ(Pt900)
- アレルギーリスク:非常に低い
- 特徴:変色や変質に強く、化学的に安定しているため、金属アレルギーを起こしにくい代表的な素材です。割金にはパラジウムが用いられることが多く、ごくまれに反応する方もいますが、ブライダルリングや生涯愛用できるジュエリーとして選ばれる素材です。
ゴールド(K18 / K10)
- アレルギーリスク:低い
- 特徴:K18(純度75%)やK10(純度41.6%)は、純金に銀や銅などを混ぜて作られます。純度の高いK18の方がアレルギーリスクは低くなります。肌なじみが良く、華やかさを添えられる素材です。
シルバー(SV925 / SV950)
- アレルギーリスク:低い
- 特徴:純銀にわずかな銅などを加えて作られます。銀そのものはアレルギーを起こしにくい金属ですが、割金である銅や、過去のジュエリーに施されたニッケル系メッキなどに反応する場合があるため、純度や仕上げに配慮された製品選びが大切です。
真鍮(Brass)
- アレルギーリスク:やや高い
- 特徴:銅と亜鉛の合金です。独自のアンティークな風合いや経年変化が大きな魅力ですが、汗をかきやすい季節や敏感肌の方は慎重にお選びください。
アレルギーのリスクを抑え、快適にジュエリーを楽しむ3つのコツ
汗をかいたらこまめに拭き取る
汗や皮脂は金属のイオン化を促す原因になります。着用後は柔らかい布で汗や汚れを優しく拭き取るお手入れを習慣にしましょう。
清潔な状態を保つ
リングの裏側や隙間に汗やハンドソープの残りが溜まると、肌荒れ(接触性皮膚炎)の原因になります。定期的に水洗いや洗浄を行いましょう。
信頼できる素材表記・アトリエを選ぶ
ニッケルなどのアレルギー反応を起こしやすい金属が含まれていないか、割金までしっかりと考慮して製作されているアイテムを選ぶことが安心につながります。
症状が続く場合は、皮膚科でパッチテストを受けることで原因金属を特定できます。日々のジュエリー選びの参考にしてください。
From the WAS KNOT WAS Atelier
「アレルギーがあるから」とジュエリーを諦めてしまう前に、ご自身の肌質に合った素材や純度を選ぶことで、快適におしゃれを楽しむことができます。
肌に直接ふれて着けっぱなしにする、いわゆるスキンジュエリーだからこそ、素材選びは慎重に。WAS KNOT WASでは、プラチナ(Pt900)やK18ゴールド、シルバー(SV950/SV925)、真鍮まで幅広い素材を取り扱い、手仕事ならではの肌当たりのなめらかさにもこだわってお仕立てしています。
「アレルギーが心配でどの素材を選べばいいか分からない」「手持ちのリングの素材について相談したい」といったご質問がございましたら、ご相談ください。体質に合った一点を選べば、ジュエリーは一生付き合えるパートナーになります。
Written by Hideo Ochi(WAS KNOT WAS Designer / Craftsman)








