真鍮とはどんな金属?素材の魅力と経年変化、お手入れ方法を解説
ジュエリーブランド「WAS KNOT WAS」代表の越智です。
兵庫県明石市のアトリエを拠点に、デザイナーと職人の視点を交え、細部にこだわって製作したジュエリー・アクセサリーの魅力を発信しています。
ジュエリーやアクセサリーの素材について、シルバーやゴールド、プラチナと並んで、「真鍮(しんちゅう)」についてご質問をいただくことがよくあります。
温かみのあるアンティーク調の風合いと、独特の経年変化で人気の高い「真鍮」。今回はその特徴や魅力、長く愛用するためのお手入れ方法まで、職人の視点から解説いたします。
真鍮(ブラス)とはどんな金属?
真鍮とは、銅と亜鉛を混ぜ合わせた合金のことです。別名「黄銅(おうどう)」や英語で「ブラス(Brass)」とも呼ばれます。
黄金色の美しい輝きを持ちながら加工しやすいため、実は私たちの身近なところで幅広く活躍しています。
身近に使われている真鍮の例
- お金
「5円硬貨(5円玉)」は真鍮で作られています。 - 楽器
トランペットやサックス、トロンボーンなどの金管楽器。 - 日用品・インテリア
照明器具、ドアノブ、小物トレイ、水道の蛇口、洋服のボタンやファスナーなど。
耐久性と美しい金属光沢を兼ね備えた真鍮は、インテリアや道具だけでなく、指輪やネックレス、ピアスといったジュエリー・アクセサリーの分野でも古くから親しまれてきました。
ジュエリー・アクセサリーにおける真鍮の魅力と特徴
時間とともに育つ「経年変化(エイジング)」
真鍮の最大の魅力は、使い込むほどに味わい深く変化していく表情にあります。空気や人の手に触れることで徐々に光沢が落ち着き、深みのあるアンティーク調の風合いへと育っていきます。革製品のように『自分だけの質感に育てる楽しみ』がある素材です。
造形の自由度が高く、繊細なデザインを楽しめる素材
真鍮は切ったり、曲げたり、削ったりといった加工がしやすいため、細かな彫刻や立体的なフォルムを作り出すのに優れています。ロストワックス製法などの「鋳造(キャスト)」はもちろん、地金を叩いて形を作る「鍛造(たんぞう)」でもその扱いやすさが活かされます。
手に取りやすい価格帯
ゴールドやシルバーに比べて素材自体の価格がお手頃なため、デザイン性に優れたボリューム感のあるアクセサリーや、日常使いのアイテムを手軽に楽しめるのも魅力のひとつです。
真鍮アクセサリーの注意点とデメリット
魅力的で味わい深い真鍮ですが、金属の特性としてあらかじめ知っておきたいポイントが2つあります。
黒ずみや緑色のサビ(緑青)が出やすい
真鍮に含まれる銅は、空気中の酸素や汗、水分と反応することで酸化し、黒ずみや「緑青(ろくしょう)」と呼ばれる緑色のサビが発生することがあります。
なお、緑青は体に害を及ぼすものではありません。
金属アレルギーへの配慮
銅や亜鉛が含まれているため、金属アレルギーをお持ちの方や肌が敏感な方は、着用時に汗をかいた際に反応が出る場合があります。
ご心配な方はアレルギー対応の素材を選ぶか、肌に直接触れにくいアイテムから試されることをおすすめします。
職人が教える「真鍮のお手入れ・メンテナンス方法」
日常のメンテナンスを習慣にすることで、真鍮の風合いを美しく保つことができます。
【日常のケア】
着用した後は、柔らかい布で汗や皮脂、水分を優しく拭き取ってから保管してください。変色やサビの進行を抑えることができます。
【黒ずみやサビが気になったとき】
- 重曹を使う
重曹に少量の水を加えて練ったペーストを表面に塗り、指や柔らかい布で優しく磨くと、自然な輝きが戻ります。 - 金属研磨剤(ピカールや研磨クロスなど)を使う
市販の研磨剤を使って磨くことで、手軽に元の黄金色の輝きを取り戻すことができます。
あえて経年変化による落ち着いた色味を楽しむのも、研磨剤で磨き上げて輝きを保つのも、真鍮ならではの自由な楽しみ方です。
From the WAS KNOT WAS Atelier
シルバーやゴールドとはまた一味違う、時を重ねるごとに愛着が深まる真鍮の風合い。
WAS KNOT WASでは、真鍮が持つクラシカルな質感や温かみのある表情を活かし、細部にこだわって仕立てたアクセサリーを展開しています。
「手持ちの真鍮アクセサリーをお手入れしたい」「自分に合う素材選びについて聞いてみたい」など、気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
Written by Hideo Ochi(WAS KNOT WAS Designer / Craftsman)







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